株式会社バンダイナムコホールディングス | BANDAI NAMCO Holdings Inc.

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キーパーソンインタビュー

株式会社バンダイナムコエンターテインメント 取締役 宇田川 南欧

IP軸戦略を武器に好調に推移するネットワークコンテンツ事業
海外でもIPを活用したタイトルを積極的に展開
株式会社バンダイナムコエンターテインメント 取締役
宇田川 南欧

1994年4月
㈱バンダイ入社
2000年4月
㈱バンダイネットワークスの設立により転籍
2006年4月
同社コンテンツ事業部マネージャー
2009年4月
㈱バンダイナムコゲームスへ統合により転籍
NE事業本部 第2コンテンツプロダクションマネージャー
2010年4月
同社第2事業本部 第3プロダクション/システム部
ゼネラルマネージャー
2013年4月
同社第2事業本部 第2ディビジョン ディビジョンマネージャー
2014年4月
同社執行役員 第2事業本部 副本部長
2015年4月
㈱バンダイナムコエンターテインメントに社名変更
同社取締役 NE事業本部担当 兼 NE本部長

2015年4月、長年デジタル分野の事業開拓に携わってきた宇田川南欧が㈱バンダイナムコエンターテインメント初の女性取締役に就任しました。今回は、スマートフォン向けゲームアプリケーションなどが好調なネットワークコンテンツ事業を担当する宇田川取締役に、同社のネットワークコンテンツ事業の強みや海外展開の状況、新しい取り組みや今後の抱負などについて聞きました。

これまでの経歴を教えてください。

宇田川:バンダイに入社して3年目にネットコンテンツ系のプロジェクトに異動し、それ以来、デジタル分野の事業開拓に携わってきました。異動当時はまだインターネットも普及しておらず、ネットワークの知識を吸収するのに必死でした。現在はネットワーク部門の事業部長を兼務し、スマートフォン向けゲームアプリケーションなどのネットワークコンテンツの開発を担当しています。変化の激しい業界ですので、常に未来を見据え、判断のスピードを速くすることを心がけています。

ネットワークコンテンツ事業が好調ですね。

宇田川:当社の一番の強みは、多くの人に人気がある豊富なIPラインナップを活用できることだと思います。これによりIPを活かしたさまざまなタイトルを投入できるという点においても有利な上に、人気のIPを使うことで、プロモーションの点でもスピーディな展開が可能です。また、IPや地域ごとにさまざまなパートナー企業と連携していることも、変化の速い業界においては強みとなっています。

主力のスマートフォン向けゲームアプリケーションの状況はどうですか?

宇田川:国内では、アイドルリズムゲームの「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」や、アクションRPGの「スーパーガンダムロワイヤル」などのガンダムタイトルが好調です。また、バトルRPGの「ONE PIECEトレジャークルーズ」は、国内のみならず、欧米、アジア地域でも人気を獲得しています。今年は最大3人でマルチプレイが可能な新作「ONE PIECE サウザンドストーム」を国内で配信予定ですので、こちらも期待しています。

中国では、パートナー企業と連携して、「NARUTO-ナルト-」の「火影忍者MOBILE」や「GUNDAM CARD COLLECTION ガンダム決戦」の配信を開始し、好調なスタートをきっています。国内でも人気の「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」は、欧米やアジアへも人気を拡大しています。このほか、2014年にスタートしたPCオンラインゲーム「NARUTO-ナルト- 火影忍者ONLINE」も安定した人気を維持しています。

海外展開で重要なことは?

宇田川:ネットワークの世界ですから、国内と海外というふうに分けた考え方はしていません。IPやゲーム性などのタイトル特性によって最適な投入地域を決めています。一方、マーケティング面では地域ごとの対応が必要です。例えば、プロモーションについて、アメリカではSNSでのアプローチが効果的ですが、テレビCMやリアルなイベントが効果を発揮する国もあり、どの媒体が現地で一番有力なのかを見極めることが大切です。また、国ごとにどのIPが人気なのか、ユーザーがIPをどう楽しみたいのかをきちんと分析することも重要です。このため、各国のグループ会社や現地のパートナー企業との情報交換や連携を密にしながら地域ごとに特徴を出していくことを大切にしています。

時代の変化に「最速・最善」で対応し、海外展開の強化と新規事業の創出を目指す

新しい取り組みは?

宇田川:バンダイとナムコの統合10周年を記念して、昨年4月より「カタログIPオープン化プロジェクト」を開始しています。このプロジェクトは、「パックマン」や「ギャラクシアン」など、これまでに当社が展開してきたIPを国内のクリエイターに開放し、デジタルコンテンツの領域でIPを活用した二次創作を募集するものです。反響が大きく、今まで関わりのなかった分野の企業などからも問い合わせがありました。さまざまな方面と繋がりができたことは、新領域の事業を考える上で良い刺激となっています。企画申請の受付は3月末までの予定でしたが、好評のため期間を延長することになり、引き続き自由な発想の作品を募集していきます。ほかには、「IoT」(モノのインターネット)のスタートアップ企業である㈱Moffとの協業事業として、ウェアラブル玩具「Moff Band」を手首に巻いて両腕を動かすことでゲームを操作し、運動しながら遊ぶ ことができる 「PAC-MAN Powered by Moff」をフィットネス事業が盛んなアメリカで配信する予定です。ラスベガスで開催されたイベント「2016 International CES」でデモンストレーションを行ったところ、国内外問わず多くのメディアから取材を受け、注目度の高さを感じました。今後はフィットネス事業法人向けのサービス提供なども検討していきます。

ネットワークコンテンツ事業の中期目標は何ですか?

宇田川:私どもの中期目標は、海外展開と新規領域事業の創出です。海外では現在のタイトルに加えて、来期以降もさらに配信数を増やしていきます。昨年、バンダイナムコゲームスからバンダイナムコエンターテインメントに社名が変わったこともあり、ゲーム以外の分野にも視野を広げていくことになりました。ゲームにとどまらず、ネットワークを利用したエンターテインメントを提供していくことが私たちのミッションだと考えており、今後もさらに新しい領域を開拓していくつもりです。例えばスマートフォンを使った新しいエンターテインメントの提供や、リアルと連動するようなネットワークやウェアラブル端末の活用など、可能性は広がっています。新しい市場をどう作っていくのかがこれから重要になっていくと思います。

抱負を聞かせてください。

宇田川:今後はグループ会社を巻き込んで、ネットワークを活用したさまざまな取り組みを広げていきたいと思っています。インフラやツールとしてのネットワークの特性を活かし、あらゆる部署やグループ会社が分野を超えて連携できるような提案を私たちからしていきたいと考えています。ネットワークコンテンツの分野は、プラットフォームも流行もすごいスピードで変わっていきますので、現状のままで安穏としていたら、必ず置いていかれてしまいます。時代の潮流を見極めながら、変化に対応できる仕掛けづくりをしていくためにも、何事も「最速・最善」の判断で先手を打っていくことを心がけていきたいと思います。

※このインタビューは、2016年3月発行のニュースレター「バンダイナムコニュース」の一部を再編集したものです。

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