株式会社バンダイナムコホールディングス | BANDAI NAMCO Holdings Inc.

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キーパーソンインタビュー

株式会社バンダイナムコエンターテインメント    代表取締役社長 大下 聡

最大の武器であるIP軸戦略を強化し
海外でも新規事業の構築を目指す
株式会社バンダイナムコエンターテインメント    代表取締役社長
大下 聡

1953年7月
3日生 山口県出身
1976年4月
㈱バンダイ入社
2002年6月
バンダイネットワークス㈱代表取締役社長
2009年4月
㈱バンダイナムコゲームス(現㈱バンダイナムコエンターテインメント)常務取締役
2010年4月
バンダイビジュアル㈱代表取締役社長
2012年4月
㈱バンダイナムコゲームス代表取締役社長(現任)
2012年6月
㈱バンダイナムコホールディングス取締役(非常勤、現任)
2015年1月
BANDAI NAMCO (SHANGHAI)CO., LTD.董事長
2016年10月
㈱バンダイナムコスタジオ 代表取締役会長
2017年4月
㈱バンダイナムコテクニカ 取締役会長(非常勤、現任)

 

 IPをさまざまな出口に展開するネットワークエンターテインメントSBUは、国内外のネットワークコンテンツや家庭用ゲームが好調に推移しています。
今回は㈱バンダイナムコエンターテインメントの代表取締役社長 大下聡に、中期計画の最終年度を迎えた足元の状況と今後の抱負を聞きました。

 

好調なネットワークコンテンツについてお聞かせください。

大下:2016年度はダウンロード数が全世界で1.5億を突破した「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」や「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」など、国内外の主力タイトルが存在感を発揮しました。2017年度も、豊富なIPラインナップとその世界観を捉えたゲーム性と運営で、主力タイトルをしっかりと展開していきます。ネットワークコンテンツは急速な市場拡大に伴い、特に海外での伸びしろがまだまだあると考えています。同時に、環境変化の早い市場でもありますので、常に危機感を忘れず、スピードをもって対応していきたいと思います。2015年度より本格展開を開始した中国での事業も順調に推移しています。これからも日本国内はもちろん、世界を視野に、事業のさらなる拡大を目指していきます。


スマートフォン向けゲームアプリケーション
「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」
©バードスタジオ/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

 

家庭用ゲームも好調です。

大下:2016年度は「DARK SOULS Ⅲ」「ドラゴンボール ゼノバース2」といったタイトルが特に欧米で好調に推移し、業績に貢献しました。こうした強力なIPを背景としたタイトルとともに、海外で強い流通網を持つことで優良な他社タイトルの販売をお預かりできていることもバンダイナムコの強みです。
 2017年度は、自社IPの大型タイトルとして、「鉄拳7」(2017年6月より発売中)と「エースコンバット7」(2018年発売予定)をワールドワイドで展開します。我々の技術開発力を生かし、いずれのタイトルも鮮明なグラフィックで臨場感あふれる作品になっていますので、ぜひご期待ください。
 家庭用ゲームとネットワークコンテンツは、デバイスは違うものの、いずれもゲームファンに提供するという意味では一緒です。バンダイナムコのゲームを待ち望んでいる世界のファンの期待に応える意味でも、海外事業の拡大に取り組んでいきたいと考えています。一方、海外と一言で言っても国・地域によって普及しているデバイスやIP、ゲームの嗜好も異なりますから、市場の特性をしっかり見て攻め方を練っていきたいと考えています。


家庭用ゲームソフト「鉄拳7」
©CAPCOM U.S.A., INC. ALL RIGHTS RESERVED.
TEKKEN™7 & ©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

 

アミューズメント事業は?

大下:業務用ゲーム機については、2015年度に苦戦し損失を計上しましたが、体制や製品ラインナップを見直しました。2016年度は身軽な体制で再スタートを切り効率化を推進することで、黒字に転換させることができました。
 2017年度からは従来の業務用ゲーム機に加え、VR(バーチャルリアリティ、仮想現実)の活用のほか、カジノ向けのゲーミング機器を本格展開しようと考えています。VRに関するノウハウでは、すでに業界の先頭に立っていると自負しています。2017年夏にはVR技術を活用したエンターテインメント施設「VR ZONE SHINJUKU」を東京・新宿にオープンする予定です。2016年4月から10月までお台場に期間限定で開業した施設「VR ZONE Project i Can」で蓄えたノウハウを生かし、㈱バンダイナムコエンターテインメント、㈱バンダイナムコスタジオ、㈱ナムコが一体となって、他にはないVR体験を提供すべく準備していますので、ご期待いただければと思います。
 ゲーミング機器は、2017年夏からラスベガスをはじめとする北米地域を中心に投入します。第1弾として、オーストラリアの大手ゲーミング製品開発会社・アインズワースゲームテクノロジーと共同開発したゲーミング機器「PAC-MAN VIDEO SLOT WILD EDITION」を展開する予定です。また、業務用ゲーム機においては、ナムコと連携し、従来の切り口とは異なった新たな商品の提案を進めていきます。


VRエンターテインメント施設
「VR ZONE SHINJUKU」

 

ライフエンターテインメント事業部を2017年4月に設立しました。

大下:ライセンス業務を行う「メディア室」から、ライブ・イベント企画、グッズ販売業務が独立しました。ゲームから生まれたオリジナルIP「アイドルマスター」や「テイルズ オブ」シリーズを中心に、ライブやイベントなどを開催し、グッズ販売などの展開を強化して、IPの世界観を広げていきたいと思っています。

 

次期中期計画はグローバル企業へのステップ
自主独立の精神でチャレンジし続けていく

次期中期計画(2018年4月~2021年3月)ではどのような戦略を考えていますか?

大下:キーワードは、「日本企業から世界企業へのステップ」です。ステップは次にいく段階を意味しています。一気にジャンプはできませんから、まずはステップしていくということです。私たちはこれからますます世界を相手にビジネスしていこうと考えているわけですが、本当の意味でのグローバル企業とは、たとえば日本が苦戦しても、米国やヨーロッパでカバーできる補完関係が成り立っていることを意味します。海外各地域の拠点整備や権限委譲は進んでいますので、売上の半分以上を各地域の独自事業で稼ぐことができる体制を目指していきたいと考えています。

 

課題はありますか?

大下:私たちが展開するIP軸戦略は、他社との差別化の最大の武器であり、これにより、成長戦略に掲げている海外事業の強化は順調に推移しています。その一方で、もう一つの成長戦略である新規事業の創出については、まだ種まきをしている段階で、十分に育っていないことが課題といえます。特に海外における新規事業の構築は急務です。海外発の新規IPの創出・獲得はもちろん、現地事情にもっとも精通している海外拠点発の新しいビジネスモデルの創出にも、もっとチャレンジしなければならないと考えています。インターネットの高速化に伴い、新しいビジネスがこれからさらに生まれてきます。常に危機感とスピード感を持って、バンダイナムコならではのビジネスモデルを発信していきたいと考えています。

 

人材育成も重要ですね。

大下:本格的に海外展開する場合に課題となるのは、いかに人材を育てていくかということです。もちろんIP軸戦略は武器ですが、それを運営していくためには人材が重要です。たとえば、ネットワークコンテンツでは、海外拠点のネットワーク担当者と連携を強化したり、日本との人材交流で人材育成を図るなど、海外展開を意識した取り組みも行っています。

 

バンダイナムコエンターテインメント社長として社員に期待していることは?

大下:今取り組んでいる仕事はすべて、「夢・遊び・感動」を通じて世界で最も期待されるエンターテインメント企業グループになるという、バンダイナムコグループのミッション・ビジョンにつながっていることを忘れないでほしいです。2017年度は次期中期計画に向けた準備を行う大切な一年になります。そのスタートにあわせ、バンダイナムコエンターテインメントの新しいバリューを定めました。「まずは自分が、楽しもう」「その一歩を、踏み出そう」「思考の枠を、広げよう」「今の自分を、超えて行こう」「感謝の気持ちを、忘れずに」の5つです。社員には、これらのバリューを大切にしてほしいと伝えています。そして、感謝と礼節の気持ちを胸に、一人一人が挑戦・成長・進化を続けていく、そういう社風を作っていきたいと思っています。

 

※このインタビューは、2017年6月発行のニュースレター「バンダイナムコニュース」の一部を再編集したものです。

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