バンダイナムコグループ

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Employee Interview

グループ社員インタビュー

新作アクションRPG「ELDEN RING(エルデンリング)」
世界中のプレイヤーに熱狂を届ける
海外マーケティングの醍醐味とは?

2022年2月25日に世界同時発売を予定するバンダイナムコエンターテインメント(以下BNE)とフロム・ソフトウェア共同開発の家庭用新作アクションRPG「ELDEN RING(エルデンリング)」。
世界的人気を博すDARK SOULS(ダークソウル)シリーズなどを手掛けたフロム・ソフトウェアのディレクター・宮崎英高氏と、ファンタジー小説シリーズ「A Song of Ice and Fire(邦題:氷と炎の歌)」等の人気作品を執筆してきた作家ジョージ・R・R・マーティン氏がタッグを組み、作り出した壮大な世界観が魅力の本作。世界中のゲームファンから発売を待ち望む声が数多く寄せられています。
今回は、日本を除く国・地域での販売を担うBNEのプロデューサーおよび世界各地域のブランドマネージャーに、いかに地域間で連携しながらワールドワイドでマーケティングを行い、お客様へ圧倒的な熱狂とプレイ体験をお届けしていくのかについて話を聞きました。

※日本販売元:フロム・ソフトウェア/海外販売元:バンダイナムコエンターテインメント

ELDEN RING
▲ 新作アクションRPG「ELDEN RING(エルデンリング)」
吉村 篤雄
Profile

2006年にバンダイナムコゲームス(現バンダイナムコエンターテインメント)に入社。海外事業部で家庭用ゲーム「鉄拳6」などの海外マーケティング業務に携わる。2009年からは NAMCO BANDAI Games America Inc.(現 Bandai Namco Entertainment America Inc.)へ出向、現地でのマーケティングコーディネートに従事。帰国後は他社開発タイトル海外版のプロデューサーとしてIP戦略策定、実行および各タイトルの制作管理、マーケティング等一連の海外展開に関わるようになり、フロム・ソフトウェアとの協業においてはDARK SOULS(ダークソウル)シリーズを含み現在までに計5タイトルを手掛け、「エルデンリング」ではプロデューサーを務める。

吉村 篤雄
Yoshimura Atsuo
株式会社バンダイナムコエンターテインメント
第2IP事業ディビジョン
第2プロダクション2課 マネージャー
安 英美
Profile

前職のゲーム会社を経て、2003年にナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)に入社。鉄拳シリーズ、塊魂シリーズ、「テイルズ オブ レジェンディア」などの家庭用ゲームにおけるローカライズ業務に従事。その後2007年より海外マーケティング部門に異動し、ソードアート・オンライン家庭用ゲームシリーズ、「ワンピース海賊無双」などに携わる。「エルデンリング」ではアジアブランドマネージャーを務める。

安 英美
Ahn Youngmi
株式会社バンダイナムコエンターテインメント
アジア事業ディビジョン
第2プロダクション1課 チーフ
Lin Leng
Profile

これまでにエンターテインメント会社、映像会社、ゲーム会社等複数の経験を経て2021年に Bandai Namco Entertainment America Inc.に入社。前職は他ゲーム会社で大型タイトルのプロダクトディレクターを務める。「エルデンリング」では北中南米におけるブランディングをメンバーとともに担う。

Lin Leng
Bandai Namco Entertainment America Inc.
マーケティングチーム シニアディレクター
Gary Gillet
Profile

2014年、Bandai Namco Entertainment Europe S.A.S.(現Bandai Namco Europe S.A.S)に欧州豪州プロダクトマネージャーとして入社。その後バンダイナムコエンターテインメントに出向し、東京本社で勤務。3年間ワールドワイドブランドマネージャーとして「ドラゴンボール」家庭用ゲームシリーズを担当。Bandai Namco Europe S.A.S.に帰任後はプロダクトマネージャーのグループを管理するチームリーダーを担当。「エルデンリング」では欧州豪州ブランドマネージャーを務める。

Gary Gillet
Bandai Namco Europe S.A.S
グループコンテンツマーケティングチーム
ブランドマネージャー

Interview

ー 入社しようと思ったきっかけについて

吉村 好きなゲームに携わりながらグローバルな仕事をしたいと考え、当時のバンダイナムコゲームス(現バンダイナムコエンターテインメント)に新卒で入社しました。当時の面接官が元ゲームプロデューサーだったのですが、選考の中で裏表なく赤裸々に会社やゲームに関する話をしてくれたことが印象的で、きっと会社も風通しが良く働きやすい環境なのだろうと感じたことを覚えています。入社後にその方が上長のチームに配属されたときは驚きました(笑)。

 2003年にキャリア採用で入社しました。前職もゲーム会社で仕事をしていたのですが、それまでとは異なるゲームジャンルに携わってみたい、異なる風土の会社でチャレンジしてみたいと考えて転職をしました。これまで当社に18年以上勤めてきましたが、様々な強みを持っている社員や多岐にわたる分野の人と仕事ができる環境、また、社員の個性を発揮できるチャンスが多く与えられている環境に働き甲斐を感じています。

Gary 16歳のときからずっとゲーム会社で働きたいと考えていました。ビジネススクール時代に、Bandai Namco Entertainment Europe(現Bandai Namco Europe S.A.S)でインターンシップに参加する機会があったのですが、そこで幅広いタイトルに携わるかけがえのない経験をするとともに、多様なIP(キャラクター等の知的財産)ポートフォリオを保有している当社の強みを実感しました。絶対にここで働きたいと思い、面接でゲームやアニメに対する自身の情熱と熱意を伝えた結果、入社することができました。

Lin これまでは複数のエンタメ企業やゲーム会社で働いていました。BNEは「ガンダム」「パックマン」「鉄拳」「リトルナイトメア」などの多様なIPを持ち、世界中の方へ届けることができる世界トップクラスのエンターテインメント企業だと考え、2021年に Bandai Namco Entertainment America Inc.に入社しました。

ー エルデンリングについて

Lin 「エルデンリング」は、フロム・ソフトウェアさんとバンダイナムコエンターテインメントの協業史上最大規模のゲームです。プレイヤーは、ダークソウルシリーズの生みの親である宮崎英高氏と、「氷と炎の歌」の作家であるジョージ・R・R・マーティン氏が生み出した圧倒的な世界を旅しながら自分だけの壮大な道を切り開いていきます。

 熱量の高いゲームファンがいらっしゃるフロム・ソフトウェアさんの新作という点、さらにファンタジー小説において著名なジョージ・R・R・マーティン氏が加わることで、幅広いゲームファンに注目していただいているハイファンタジーなアクションRPGです。おかげさまで2019年にゲームの開発を発表して以来、世界からの注目も非常に高く、発売前にも関わらずGamescomやThe Game Awardsのようなゲームイベントにおいて多くの賞をいただいています。

ー エルデンリングにおける現在の担当業務について

吉村 エルデンリングはBNEとフロム・ソフトウェアさんの共同開発なのですが、フロム・ソフトウェアさんが開発を担い、BNEは快適なプレイに繋がるユーザビリティや遊びやすさのクオリティアップを目的としたプレイテストや、世界中の方たちに届けるためのローカライズ、海外版のデバッグなどを担っています。
私はプロデューサーとして、フロム・ソフトウェアの皆さんと連携しながら企画・開発の進行サポートや効果的なマーケティングプランの立案・実行といった業務を一連で行っています。発売前から世界中のお客様の気持ちをどのように醸成していくか等、各エリアのブランドマネージャーとともに議論しながら戦略を立てるのが仕事です。さらに、「エルデンリング」のIPとしての戦略プラン策定も並行して行っています。

 ブランドマネージャーとしての私の担当業務は、エリアごとの地域の特性にあったマーケティング戦略を立案・展開したり、円滑にマーケティング活動を行えるようサポートしたりすることです。より多くのお客様に期待を超えたプレイ体験を提供する、橋渡し的な存在だと思っています。「エルデンリング」におけるアジアのブランドマネージャーとして、主にシンガポールにある Bandai Namco Entertainment Asia Pte. Ltd.をはじめ、アジア各拠点のマーケティング、コミュニティ担当のメンバーと連携しながら働いています。

Gary 私が所属しているBandai Namco Europe S.A.Sは欧州・中東・アフリカ・豪州エリアを広くカバーする拠点で、7つの国と地域にローカルオフィスがあります。欧州豪州エリアのブランドマネージャーとして、策定した戦略をそれぞれの国や地域のニーズに合わせて調整する役割を担っています。

Lin 私は主に北中南米エリアのブランドマネージャーとして、マーケティング戦略全般を担当しています。幅広いお客様に遊んでいただくための施策を考えることが主な仕事ですが、一方で事前にゲームの内容を伝えすぎることにより、ゲームをプレイして感じる感動や驚きの発見というお客様の体験が軽減してしまうことは避けたいと思っています。そのため、これらの両立に気を配りながら取り組んでいます。

ー 各エリアの特性やマーケティングについて

 アジアのゲームプレイヤーは若年層が多く、また東アジアの市場比率が非常に高いのが特徴です。加えてタイ、インドネシア、マレーシアといった東南アジア市場が大きくなりつつあるのと同時にデジタル版の比率も年々高まりつつあり、ソーシャルメディアを活用した施策や東アジア向けの施策を手厚く設計しています。

Gary 欧州豪州市場は、言語、文化、習慣が異なるため、とても管理が複雑な市場です。幸い、バンダイナムコグループには多くのオフィスがあり、それぞれの市場に詳しい担当者がいますので、現地で最適なマーケティングやPR戦略を実行できるよう、適切に情報や素材の提供を行っています。コンテンツクリエイターやインフルエンサーとの連携によるマーケティングも重要な役割を果たしています。

Lin 北中南米市場は、世界でも有数のゲーム市場です。米国で開催されるE3(Electronic Entertainment Expo)やThe Game Awardsなどのゲーム業界における大きな世界向けイベントをマーケティングにおいてどう組み込み、認知や興味に繋げていくかということは非常に重要です。さらに、同市場はデジタル化が進んでおり、デジタル売上が大半を占めるほどに進化しています。我々はデジタルとソーシャルメディアのマーケティングを活用し、プレイヤー層の拡大とプレイヤーとの長期的な関係構築を目指しています。

The Game Awards
▲ The Game Awardsの一幕

吉村 少し逆説的ですが、お客様へ訴求すべき魅力は、エリアが異なっても大きくは変わらないと思っています。その上で、「エルデンリング」が持つ魅力をどのような施策で世界中のお客様に伝えるかという点は、国や地域によって異なる場合もあり、各エリアのブランド担当と密にコミュニケーションしながら決めています。
また、基本的なこととして、対応言語や対応プラットフォームを増やすことでお客様が遊びやすい環境を提供することも重要です。本作はフロム・ソフトウェアさんとBNEの協業では過去最多となる14言語に対応しています。また世界中のより多くの方に知っていただくためにローカルなマーケティングを実施する国や地域を増やしています。
新しい市場は常に生まれ続けていますので、それはどこなのか、どう対応すると効果的なのかということは常に意識するようにしていますね。

ー エリア担当者の連携について

吉村 それぞれのエリア担当者とは物理的な距離があるものの、例えばGaryさんやLinさんとは週1回以上のペースでオンライン会議を使って対話しています。安さんとは同じオフィスで働いているので、直接対面で話せるのが利点です。さらに開発元でもあり国内販売元でもあるフロム・ソフトウェアさんの開発担当やマーケティング担当の方とも日々オンライン会議や電話等で対話しており、その場で話されたことを各エリアの担当ともすぐ共有できる体制を取っていますので、密に連携が取れています。

The Game Awards
▲ 各エリア担当者とのオンライン会議の様子

 市場が違えば文化も異なり、重きを置くところも変わってくるのが当然です。ときにはエリア担当者間での意見の相違が起こることもありますが、市場規模や長い目でIP展開を捉えたときの将来性などを考慮しながら議論するよう心掛けています。自分ひとりでは解決策が思い浮かばなかった課題について、各エリアのメンバーに相談することで意外にすんなりと解決できることも。そんなとき、ひとつのチームだなと特に強く感じます。

吉村 各エリアの担当者と密なコミュニケーションを図るためには、とにかく相互理解、その上で担当者個人の理解のみならず、商慣習等をはじめとする現地の文化の理解が重要です。以前は出張に行くと、若手社員を現地の多様なリテーラー(販売店)へ一緒に連れていくようにし、お客様の行動を観察してもらうということもよくやっていました。
そのような理解のうえで自身の考えを持ち、必要なところにはしっかり時間をかけ、合意形成していく忍耐強さも必要ですね。

ー グローバル市場におけるBNEの強みについて

 「エルデンリング」は世界中のお客様に期待していただいている大型タイトルであることから、メンバーはみな「超」がつくほど高い熱量で積極的に取り組んでいます。皆が平等に発言できる雰囲気があり、一体感があることこそ最大の強みでしょう。

Gary 確かに、世界中のメンバーとコミュニケーションを取る中で、一体感は強く感じられますね。BNEは世界21の国と地域に38拠点をもっています。世界中に現地の日常の様子を肌で感じることができている担当者がいて、それぞれの視点から議論を行えるのは本当に強みだと感じます。

Lin 強力なバイリンガルのマーケティングチームがいることもBNEの大きなメリットでしょう。コミュニケーションのスピードが格段に高く、物理的な距離をほとんど感じません。

吉村 BNEは特にゲームを専門分野としていますが、バンダイナムコグループ全体で見ると、トイ(玩具)、映像、施設等、幅広いプロダクツやコンテンツをカバーしています。ゲームコンテンツ発の新規IPを幅広い出口で展開できる会社は世界を見渡してもほとんどありません。私たちはこの強みを「エルデンリング」で生かしていきたいと思っています。

ー バンダイナムコグループで働く魅力、風土について

 これほど仕事を通じて多様な体験ができる会社は他になく、本人にやる気があればサポート体制も万全と感じています。実際に私もこれまで様々な経験を通して成長させてもらっています。改めて、人に感動を与えることができる仕事に携われていることを幸せに思います。

Gary 野心と情熱を持っている人物にとって、バンダイナムコグループは素晴らしい職場です。世界中に拠点があり、トイ(玩具)、アニメ、音楽、ライブイベントからゲームまで、何十何百ものプロジェクトが進行中で、チャンスに溢れています。私はこれからも素晴らしいIPの構築と成長のために、グループのあらゆる強みとリソースを最大限に活用しながらチャレンジしていきたいと思っています。
また、Bandai Namco Europe S.A.Sは、リヨンに新しいオフィスを開設しました。様々な文化や背景を持つ人々と出会うことができ、様々な分野のプロフェッショナルとのコミュニケーションを通して多くのことを学ぶことができます。

Lin 2021年に入社して以来、多才な仲間とエンターテインメントやポップカルチャーへの情熱を共有することで、多くの刺激を日々受けています。バンダイナムコでの仕事は"毎日が楽しく、まるで“刺激的なゲームのようだ”と感じています。

吉村 皆さんが語るように、やる気さえあれば、どんなことも挑戦させてもらえる、挑戦をよしとできる環境こそ、当社の風土と言えると思います。働きやすい環境でないわけがありません。私にとって当社は数々の挑戦を通じて自身を真っ当にしてくれた、第二の両親のような存在です。

ー バンダイナムコグループにエントリーを検討されている方々へ

 環境は日々スピーディーに変化していきますので、固定観念に取らわれない方、向上心のある方には成長が期待できる環境です。ぜひ楽しみながらチャレンジしていきましょう!

Gary バンダイナムコグループは、IPのポートフォリオが非常に幅広く、出口の種類も豊富なため、エンターテインメント業界の中でも非常にユニークな存在です。世界中にいるチームメンバーとのコラボレーションに興味がある方や、新しいマーケティング手法への挑戦をしたいという方にぜひ入社していただきたいですね。

Lin 誰よりも前向きに、楽しみながら課題を解決していこうという気持ちで邁進できる方と一緒に働きたいです。私のバンダイナムコグループでの冒険もまだ始まったばかりなので、一緒に壮大な旅ができることを楽しみにしています。

吉村 まさにどんな困難も苦とせず挑戦できる方、加えて、多種多様な方と関わる仕事のため、バックグラウンドなどに先入観を持つことなく誰とでもフラットに仲良くなれる方と一緒に、ワールドワイドでの事業展開を手掛けていきたいです。

The Game Awards
▲ 「ELDEN RING(エルデンリング)」ゲーム画像 ※画像は開発中のものです

©Bandai Namco Entertainment Inc.
©2022 FromSoftware, Inc.

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取材日:2022年1月
※掲載内容は、取材日時点の情報となります

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