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株式会社バンダイナムコホールディングス

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キーパーソンインタビュー

宮河 恭夫

事業環境が大きく変化する中
枠にとらわれない発想で新たな挑戦に取り組む

株式会社バンダイナムコエンターテインメント 代表取締役社長宮河 恭夫
1956年6月8日生
1981年4月
㈱バンダイ入社
1996年1月
㈱バンダイ・デジタル・エンタテインメント取締役
2000年4月
㈱サンライズ入社、ネットワーク開発部長
2004年4月
同社取締役
2013年4月
同社取締役副社長
2014年4月
同社代表取締役社長
2015年4月
㈱バンダイナムコピクチャーズ代表取締役社長
2018年6月
㈱バンダイナムコホールディングス取締役IPクリエイションユニット担当
2019年3月
㈱Evolving G代表取締役社長
2019年4月
㈱バンダイナムコホールディングス取締役ネットワークエンターテインメントユニット担当(現職)
㈱バンダイナムコエンターテインメント代表取締役社長(現職)

※2019年11月現在の略歴を記載

ネットワークコンテンツや家庭用ゲームなどの企画や開発、配信・販売を行うネットワークエンターテインメントユニットは、「存在感のある『世界企業』へ」を中期ビジョンに掲げ、ユーザーから求められる半歩先を世界目線で提供し続けることを目指し、事業を展開しています。今回は、2019年4月より同ユニットの主幹会社である㈱バンダイナムコエンターテインメントの代表取締役社長に就任した宮河恭夫に、市場環境と足元の事業の動向、今後の戦略・ビジョンを聞きました。

社長就任から半年が経ちました。

宮河:2019年4月にIPクリエイションユニットの主幹会社である㈱サンライズの社長から、バンダイナムコエンターテインメントの社長に就任しました。展開する商品・サービスの違いはありますが、どちらの事業もエンターテインメントという意味では一緒だと考えています。お客さまと繋がりながら、バンダイナムコらしいクリエイティビティあふれるコンテンツを、高いクオリティで提供し続けられるよう、さまざまな挑戦を行っていきたいと思います。

事業を取り巻く環境は?

宮河:エンターテインメントのビジネスモデルは、急速に変化しています。例えば、音楽や映像の分野で急速に進んだサブスクリプションビジネスがゲーム業界内にも波及し始めていますし、CG技術や通信技術の進歩により、映像とゲームの境目もなくなりつつあります。こうした変化に伴い、従来は競合にあたらなかった巨大なプレイヤーが業界外から多数参入してきています。
 また、ゲームの完成品を売って、それで終わりという時代から、同じゲームで長く遊んでいただくために定期的なアップデートやイベントを行う「運営型」の時代に変わってきています。このように環境が大きく変化している中、我々も大胆に変えていくべき時期に来ていると考えています。

マーケティング面での変化はありますか?

宮河:ゲームソフトをモノとして流通・販売することが主流だった頃は国・地域単位で戦略を考えていましたが、ダウンロード販売が急速に進む今、国境を越えた取り組みが必要となっています。今までのように日本で作ったものを海外でどう売るかという考え方から、各地域の現地法人がそれぞれの視点で世界に向けてものを作り販売する「世界企業」の考え方に変わらなければなりません。すでに、各地域発のゲームプロデュースに取り組んでいますが、今後、こうした取り組みをさらに拡大していきたいと考えています。

ゲームの枠を超えた新たなエンターテインメント事業の創出にも取り組んでいますね。

宮河:当社は、2015年4月に社名を㈱バンダイナムコゲームスからバンダイナムコエンターテインメントに変更しました。これは、事業領域を既存のゲーム事業に限定せず、エンターテインメントと広く定義することで、バンダイナムコらしいサービスやコンテンツに挑戦しようという思いを込めたものです。
 この思いを象徴する取り組みの一つとして、2019年8月にプロバスケットボールリーグ「B.LEAGUE」に所属する「島根スサノオマジック」の運営に参画しました。スポーツはデジタルではなくアナログの世界ですが、デジタル社会が進むほどアナログの重要性は増していくと考えています。例えば、eスポーツの決勝戦をインターネット上ではなく会場に選手と観客を集める形で開催するのは、アナログでしか体感できない迫力があるからです。
 「島根スサノオマジック」は2019年にB1に再昇格したばかりですが、地域の方々やファンと一緒になって上を目指すことでドラマが生まれ、ますます面白くなると思います。当社では、会場のブースへの工夫や、自社IPと「島根スサノオマジック」のコラボレーションなど、バンダイナムコならではの視点でも取り組みを行い、地域の方々やファンの皆さんと一緒にチームを盛り上げていきたいと思います。


「島根スサノオマジック」運営参画発表時の様子

「バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル」も盛況でした。

宮河:「バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル」は、バンダイナムコグループのIPにまつわるアーティストやアイドルたちが多数出演する初のフェス形式のライブイベントで、2019年10月19日、20日に東京ドームで開催しました。各IPのファンに楽しんでいただくとともに、他のIPにも関心を持っていただく機会とすることを目的に開催しましたが、両日とも満席となり、大きな盛り上がりを見せました。デジタル領域に加え、こうしたリアルな場も活用しながら、バンダイナムコが展開するIPの魅力を伝えていきたいと考えています。


「バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル」の様子
©SUNRISE/PROJECT L-GEASS Character Design
©2006-2017 CLAMP・ST

大型新作タイトルを続々発売予定
新たなプラットフォームにも積極的に対応

2019年度下半期以降の展開は?

宮河:家庭用ゲームについては、当社完全オリジナルIPである『CODE VEIN』を2019年9月下旬に発売しました。今期中に、100万本の出荷を目指します。このほか、『ドラゴンボールZ KAKAROT』(2020年1月発売予定)、『ONE PIECE 海賊無双4』(2020年発売予定)、㈱フロム・ソフトウェアとの共同開発タイトル『ELDEN RING』(発売時期未定)など、大型新作タイトルを続々と発売予定です。
 ネットワークコンテンツについては、「DRAGON BALL」シリーズや「ワンピース」、「アイドルマスター」シリーズなどの主力タイトルの人気を安定して維持できるよう、運営努力を継続していきます。また、2019年度上半期に配信を開始した『ガンダムブレーカーモバイル』も国内外で人気を集めており、今後も、こうしたクオリティにこだわった新規タイトルへの挑戦を続けていきます。
 さらに、新たなプラットフォームに対しても積極的に取り組んでいます。Apple社が展開するゲームのサブスクリプションサービス「Apple Arcade」にて、『PAC-MAN PARTY ROYALE』の配信を2019年10月から開始しました。このほかにも、Google社が展開するクラウドゲームプラットフォーム「Stadia」向けに、『ドラゴンボール ゼノバース2』を配信予定で、これまでゲームを届けることができなかったお客さまにも、新たに手にとってもらえる機会にしていくことを目指します。


『ドラゴンボール ゼノバース2』(「Stadia」向けに配信予定)
©BIRD STUDIO/SHUEISHA, TOEI ANIMATION
©BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

2020年は「パックマン」が40周年を迎えます。

宮河:自社IPである「パックマン」には、大きな可能性があると考えています。40周年施策は、海外を中心に展開していく予定で、2019年11月にはこれに先がけて、ティザーサイトやミュージックビデオを公開したほか、アメリカのファッションイベント「ComplexCon」へ出展しました。特にアメリカにおける「パックマン」の存在感は、日本とは比較にならないほど大きく、アメリカからさまざまな施策を世界に向けて展開することで、パックマンの新しい魅力を伝えていきたいと考えています。

仕事におけるポリシーは?

宮河:「成功するまでやり続ければ失敗はしない」という言葉が好きです。失敗したところでやめてしまうと、それは失敗になりますが、成功するまであきらめずに続ければ、失敗することはありません。社員に対しても、成功したときのイメージをもち、成功に向け“本気で”挑戦することが重要だと伝えています。挑戦しなければ、成功も成長もありません。もちろん会社の規模を超えるリスクを伴う挑戦は、経営者として慎重に判断することが必要ですが、社員一人ひとりが、恐れることなく自由に挑戦できる環境を整えていきたいと思います。

※このインタビューは、2019年11月発行のニュースレター「バンダイナムコニュース」の一部を再編集したものです。