ワールドワイドでも大きな反響を獲得した「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」
グローバルライセンス部は、ガンダムシリーズをはじめとする映像作品の海外展開の窓口を担い、ライセンスの管理・販売を実行する役割です。「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」(以下、「SEED FREEDOM」)においては、劇場作品として海外への配給を行い、ワールドワイドでの劇場公開やプロモーション活動を推進しました。
「SEED FREEDOM」は、全世界22の国と地域で上映、配給・配信を含めると合計82 以上の国と地域で展開しています(2024年7月時点)。配給にあたっては、国や地域ごとに、文化の違いなど様々な事情を考慮した展開が必要です。重要なのは、世界各国のグループ会社と連携を取りながら、現地に合った最適な公開のタイミングをはかることです。また、プロモーション活動においても、各国に合わせて上映会やイベント展開を行うなど、丁寧な対応を心がけました。結果、国内同様に海外各国においても、多くのファンにご来場いただき、大きな反響を得ることができました。過去作品からのファンをはじめ、海外においても着実に新しいファン層の拡大ができたと思います。
こうした「SEED FREEDOM」の成功には、2023年のTVシリーズ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」の展開が背景にあります。TVアニメの海外展開は配信を中心としていましたが、インターネット配信の普及もあり、これまでのガンダム映像作品と比べても転換点とも言えるほどの反響とファン層の拡大につながりました。こうしたことが下地になり、「SEED FREEDOM」への興味・関心が醸成され、様々なプロモーション効果も合わさり、成功につながったと考えています。また、ALL BANDAI NAMCOでグループ各社が連動し、劇場公開に合わせた商品・サービスの展開ができました。これは、公開前の早い段階から海外のグループ各社と情報共有を行い、現地配給会社と連携することで、グループとしてのクロスプロモーションを実行できた効果だと思います。
昨今は、日本発アニメーションへの人気の高まりもあり、市場が拡大しています。ただ、ガンダムの認知度や人気は、各国でまだばらつきがあります。新たな地域への開拓は、私としても挑戦すべきミッションだと捉えています。今後も映像作品のさらなるグローバル展開に向け、現地の状況に応じた施策を行うことで、ガンダムの認知度向上に貢献していきたいと考えています。