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デジタル事業の拡大をはかる北米事業 藤原 孝史 Bandai Namco Entertainment America Inc. President and CEO

北米地域のマーケティングを推進する体制へと変更

北米地域におけるグループ全体の売上高推移  デジタル事業の北米におけるこれまでのビジネスモデルは、日本で開発したゲームを日本のマーケティングプランに沿った形で海外でも実施する形でした。しかしながら、ゲームの販売は海外が主要な市場であり、ゲームに対する文化や効果があるマーケティング施策も国や地域により様々です。そこで、2025年3月期からは日本と連携しつつ、北米起点のマーケティングにてワールドワイドに販売を拡大していく体制に変更しました。地域ごとの特性に合った施策やリソースの配分を戦略的に検討し、長期で売上拡大をはかる考えです。ただし、ゲーム開発期間の長期化という背景から、海外が起点となるゲームタイトルで成果を上げるには一定期間が必要です。次期中期計画で体制変更の成果を本格的に発揮できるよう、全力を尽くす考えです。
 タイトル選定においては、映像配信サービスの普及に伴う、日本発IPの人気がワールドワイドで上昇している環境は、バンダイナムコにとって追い風です。旬のIPを活用したタイトル展開がバンダイナムコの強みであり、今後はいかに展開IPを多彩なものにできるかが、私たちの存在感を高めることにつながります。
 中期計画最終年度の2025年3月期において、柱となる家庭用ゲームタイトルは、2024年6月発売の大型ダウンロードコンテンツ「ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE」、10月発売の「ドラゴンボール Sparking! ZERO」などです。特にリピートの販売も好調な両IPのタイトルは、次期中期計画においても販売が継続できるよう、マーケティングやプロモーションプランを推進し、中長期的な販売計画を立案・推進していきます。
 また、2022年4月のデジタル事業とトイホビー事業のワンオフィス化に伴って、事業間コミュニケーションはさらに深化しています。イベント開催や共同出展も頻繁に行うことで、幅広いプロモーションが実施できています。こうした活動は、IPに対するタッチポイントや選択の幅を広げ、確実にファンに対して付加価値を生んでいるはずです。デジタルとトイホビーのノウハウをよりオープンに共有していくことで相乗効果を発揮し、ALL BANDAI NAMCOで北米事業全体をより強くしていきたいと考えています。

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