バンダイナムコグループの人材戦略
能力を最大限に発揮できる環境を提供し、
成長と持続可能な発展を支えていきます
執行役員
グループ管理本部長
人事部
健康推進室
マネージャー
グループ管理本部人事部
ゼネラルマネージャー
縦と横を意識したグループ人材戦略
バンダイナムコグループの人材戦略は、「パーパス“Fun for All into the Future”」のもと、「つながる」「ともに創る」をキーワードとして従業員一人ひとりが笑顔と幸せを追求することができる環境を整備していくことだと考えています。
人材戦略としては、グループ各社が各社の事業特性に合わせて行う人材戦略と、グループの事業を支える基盤としてのグループ共通の人材戦略の2軸で展開しています。各事業会社としては、個社ごとの事業戦略と連動した専門的人材育成および確保に注力しています。一方で、私たちグループ管理本部では、グループの経営戦略に沿った横軸としてグループ共通の人材方針の策定と実行、各事業会社間の人材交流、階層別人材育成などを実行しています。グループ管理本部では、常に縦と横を意識した取り組みを推進しています。
従業員との良好なエンゲージメント
全世界のグループ従業員に対するエンゲージメントサーベイを2023年3月期から実施しており、2024年3月期においても引き続き全体的に高いスコアを維持することができました。特に、「会社への貢献意欲」「性別にかかわらない活躍機会」「仕事へのやりがい」「多様な価値観の尊重」などの指標がベンチマークを大きく上回り、会社と従業員の良好な関係性や意欲を持てる就労環境、組織や業務(IPや商品・サービスそのもの)への愛着など、私たちグループの特徴がよく表れた形となりました。
これはバンダイナムコの強さの一端が、垣間見える結果と言えます。一方で、課題となる項目もあります。国内の従業員を対象とした男性育児休業取得環境の項目については引き続き改善の余地があります。また、個社ごとの結果ではバラつきもあり、個社の特性を考慮したうえで、詳細な比較・分析のもと全体としてより良く改善できるように取り組んでいきます。この調査については、グループ従業員のエンゲージメントを把握できる貴重な機会と捉え、引き続き継続して実施していきます。
D&Iの推進と人材育成の取り組み
バンダイナムコグループは、「パーパス “Fun for All into the Future”」のもと、様々な才能、個性、価値観を持つ多様な人材が生き生きと活躍することができる企業グループの集団でありたいと考えています。新卒・キャリア、性別、年齢、国籍、人種、宗教や性的指向などにこだわらず人材の確保・登用を行うとともに、多様な人材が活躍することができ、心身ともに健康に働くことができる様々な制度や環境の整備に注力することでダイバーシティ&インクルージョン(D&I)を推進していきます。
また、経営人材育成に関して、新たな取り組みを開始しました。「バンダイナムコEDGEプログラム」として、各事業統括会社を中心に選抜したメンバーに対して経営への意識の醸成を目的とした育成プログラムを実施します。長期視点で将来の経営人材の早期育成に着手することでグループ全体の経営力強化をはかる方針です。
さらに、管理系人材の育成・確保はグループ共通の喫緊の課題と捉えています。今後の事業成長を考えれば、複数事業を支える基盤としての管理系の中核人材確保は必須事項であり、人員増強に加え、着実な育成に向けた体系的な仕組みづくりが必要不可欠です。核となる専門性と事業バリューチェーンを理解しグループを横断した視点を持ち合わせた人材育成に向けて、社内育成と新規採用の両面で取り組みを進めています。
健康経営に向けた推進
これまでも、環境整備の一環として健康経営の推進に取り組んできました。その成果として、2024年に複数のグループ会社が健康経営優良法人認定を初めて取得しました。認定によってグループ全体から注目を集め、健康に対する興味・関心が高まったことは良い効果だったと捉えています。健康経営の推進には、健康推進室から一方向で進めるだけではなく、各事業会社とともに実行していくことが大切です。そのために、各事業会社の課題や特性に応じた施策や研修を実施、全体での健康意識の統一に努めています。最終的には、グループ全体として健康経営優良法人認定を目指していきます。
今後は、今まで以上に予防と健康増進に重点を置く方針を掲げ、各事業会社の従業員の健康状態を把握したうえで、事業規模や体制などを考慮した施策を講じていきます。また、各事業会社との連携を深め、健康推進室への相談がしやすい環境を整えることが特に重要だと考えています。
グループ全体のさらなる成長に向けて
運用を開始した「グローバル人事データベース」により、グループ全体の人員の過不足や分布の偏り状況を俯瞰的に把握できるようになってきました。現状は情報収集としての役割が中心ですが、今後はデータベースを充実させ情報精査と効果的な活用のフェーズに入っていきます。グループ各社への情報提供や人的資本の効果的な開示なども視野に本格的な活用に努めていきます。
エンターテインメントは変化の激しい業界であり、グループ管理本部としても経営戦略との密接な連携、変化へのスピーディな対応を意識しながら、グループの成長を牽引する人材確保・育成にまい進していきます。同時にエンゲージメントの維持・向上などを推進し、すべての従業員が能力を最大限に発揮できる環境を提供することで、グループ全体の成長と持続可能な発展を支えていきます。