MESSAGE
会長メッセージ
バンダイナムコグループに成長していきます。
今中期計画導入を機に、経営体制を変更
2025年4月より、私が取締役会長に就任するとともに、浅古 有寿が新たに代表取締役社長へと就任しましたことをご報告申し上げます。
2022年4月から2025年3月末までの中期計画を終え、今中期計画がスタートするタイミングで経営体制の変更を実施しました。これにより新たな体制のもと、意思統一をはかりながら戦略を推進していきます。2025年3月期の業績については、グループの力を結集して過去最高業績を達成でき、私としても大きな喜びと達成感を得ました。しかしながら、前中期計画期間においては既存事業が大きく伸長した一方で、新たな事業の柱の創出については今中期計画における課題となったと考えています。浅古新社長には、こうした私の想いも引き継いでもらいたいと期待しています。
浅古は、2005年の(株)バンダイと(株)ナムコの経営統合に携わり、2010年には(株)バンダイナムコホールディングス取締役に就任、経営企画や経営管理を中心にマネジメントとしての責任を果たしてきました。また、CFOとしてグループ全体の財務・資本戦略に携わり、長く資本市場と対話を重ね、良好な関係を築いてきた実績もあります。さらには、CSO(チーフサステナビリティオフィサー)、CISO(チーフインフォメーションセキュリティオフィサー)も歴任しており、グループを横断した土台を司る多彩な役割を担ってきました。これからのグループ経営には、事業成長だけでなく、同時に社会の一員として社会的責任にも応えていく企業であることが求められます。そうした意味でも、浅古はまさにふさわしい人材として、多様な視点を併せ持ち、時代に合ったリーダーシップを発揮できると信じています。
また、副社長に就任した桃井については、グループ内のユニット間、地域間の連携強化はもちろん、外部パートナーとの共創・協業も積極的に進めていくことを期待しています。これからのバンダイナムコグループは、既存事業の延長線だけでなく、事業間の隙間や新しい領域に目を向けることが必要です。グループ内だけで完結するのではなく、外部パートナーとの協業・連携を通じて領域を開拓できれば、グループはさらに大きく成長できると考えています。浅古と桃井が強く連携した体制は、非常に心強い布陣であり、中期計画を成功に導く大きなエンジンになるはずです。
会長という立場で、新たな貢献を果たす

今後、私は会長という立場でグループ全体を見渡す全体最適の視点で浅古をサポートし、経営に関与していきます。このたびの経営体制変更において、私の代表権を返上し、浅古が代表権を持つ形にしたのは、最終決断者は1人の方が良いと考えたからです。私が社長に就任した時も同様の形をとり、当時の田口会長に支えられながらも、私自身が沈思黙考しつつ決断を下してきた経験があります。それぞれの取締役が専門領域で責任を果たしつつ、企業価値向上を実現する最終的な決断は代表取締役が責任を持つことが、経営を牽引するうえで大切なことだと考えています。
選任プロセスにおいても、過半数が社外取締役で構成され、かつ委員長を社外取締役が務める任意の委員会である人事報酬委員会で様々な議論を重ねました。社外取締役の方々からは、今後のさらなる成長を実現するにふさわしい経営体制として十分なご理解のうえ、後継者計画に則って、諮問、推薦されています。
パーパスと中長期ビジョンの体現でグループの力を結集し、さらなる成長を
私の社長としての4年間を振り返ってみても、営業利益の規模を倍以上に拡大できたことは、大きな実績として捉えています。もちろん、これはバンダイナムコグループとしての誇りを持った現場の頑張りがあればこそです。また、初めてグループの最上位概念のパーパスを策定したことも、大きな一歩でした。トップダウンではなく、従業員の目線を大切にし策定したことで、多くの従業員がパーパスを自分事化し実践してくれているのが印象的です。同時に従業員のエンゲージメントサーベイのスコアも高い水準で継続しており、非常に心強く感じています。
今のエンターテインメント業界は、本当に多くチャンスにあふれています。そうした環境に向き合いながら挑戦を重ね、より輝きを放つバンダイナムコグループに成長していきたいと考えています。今後も全方位のファンとつながり、笑顔と幸せあふれる未来をつくることに貢献していきます。引き続き、私たちバンダイナムコグループにご期待いただくとともに、ご支援・ご鞭撻を賜わりますよう、よろしくお願い申し上げます。
取締役会長
私にとってのパーパス
私にとってFun for All into the Futureとは、笑顔と幸せあふれる未来をともに創るということです。



