

ワールドワイドで大ヒットした、シリーズ17年ぶりの新作「ドラゴンボール Sparking! ZERO」
「ドラゴンボールZ Sparking!」シリーズは、勝敗を競う競技性の高いゲームとは異なり、「ドラゴンボール」の世界に入り込み、好きなキャラクターになりきってバトルを楽しむ「なりきり体験」を重視した3D対戦アクションゲームです。2024年10月にリリースされたシリーズ最新作「ドラゴンボール Sparking! ZERO」は、発売後24時間で300万本の販売本数を達成し、「ドラゴンボール」を冠したゲームシリーズ史上最速での300万本超えに至りました。また、同シリーズにおける過去最高の海外売上比率に至るなど、ワールドワイドで好調な売れ行きとなっています。
2007年発売の前作「ドラゴンボールZ Sparking! METEOR」は、当時シリーズの1つの完成形に達していたと考えています。そこから17年を経ての新作「ドラゴンボール Sparking! ZERO」では、技術やプラットフォームなど環境変化もあり、今だからこそ新しい感動や驚きをお届けできると考え、既存ファンに加え、新たなファンにも究極の「ドラゴンボールごっこあそび」を体験していただくべく、かつてないバトルの迫力と細部の表現にこだわりました。また、シリーズとして初登場となる「ドラゴンボール超」のキャラクターを含む、過去最高数のプレイアブルキャラクターの収録により、ファンの皆様の期待の1つ「新しいキャラクターで遊びたい」という願望にも応え、より深く、幅広い「なりきり体験」を追求しました。
IPの価値向上に貢献するメディア戦略
本シリーズは、1作目から3作目にかけて海外プレイヤー数の割合が増えており、北米を中心にワールドワイドでお楽しみいただいています。これを踏まえ、まずは「ドラゴンボールZ Sparking!」シリーズの魅力を知るワールドワイドのファンの期待感を高める販売戦略を進めました。初の情報解禁の場を北米開催の「ドラゴンボールゲームスバトルアワー2023」とすることで、世界中のドラゴンボールファンに向けて発信したり、早期の段階で実際のゲームプレイ映像を公開することで、本シリーズを過去にプレイしたことがあるファンにかつてのゲーム体験の喚起を狙ったりしました。反響は想定以上に大きく、SNS上の情報発信をはじめとしたファンコミュニティの盛り上がりが話題性を生み、初速の販売本数を大きく押し上げる要因になったと分析しています。
また、本作は「ドラゴンボールZ Sparking!」シリーズのファンのみならず、幅広く「ドラゴンボール」自体のファンに手に取っていただくため、事業間の連携を通じてゲームにとどまらない商品価値の提供に注力しました。例えば、(株)バンダイと連携のもと、「ドラゴンボールスーパーカードゲーム フュージョンワールド」のカードを付属させたり、(株)BANDAI SPIRITSとの連携のもと、フィギュアを付属させたりした豪華版を展開することにより、ゲームの領域を超えて「ドラゴンボール」ファンの方にご満足いただけるものを目指しました。
このように、販売戦略として「ドラゴンボールZ Sparking!」シリーズのファンだけでなく、ゲーム以外の領域での「ドラゴンボール」ファンや潜在ファンなど、幅広い層が認知するアプローチができました。さらに、ユニットを超えた協業を通じて商品展開を進めることで、媒体を超えて異なる領域のファンにも相互の商品・サービスの存在を知っていただく流れが生まれています。こうした取り組みはIPをより多くのファンに広げていくうえで非常に効果的だったと感じています。
ワールドワイドにおける現地主導のマーケティング体制
海外マーケティングにおいては、北米をはじめ、アジア、欧州、中南米など様々な地域のファンに向け、地域ごとの特性に合った情報発信を現地のマーケティングメンバーと連携のもと、継続的に行っています。情報展開の主軸となるプロモーション映像などの映像の多言語化といったローカライズは日本で主導しつつ、ワールドワイドでの同時展開を実施しました。
一方、インフルエンサーを起用した情報発信といった地域ごとの具体的な販売戦略は、海外拠点のマーケティング担当者の発案のもとで推進することで、現地のファンの期待に応えるだけでなく、新規ファンの獲得につながっています。こうした各地での最適なマーケティングを現地のマーケティングメンバーが能動的に展開する体制が機能し、本作の販売において成果として表れたと考えています。
今後も継続的なダウンロードコンテンツの追加、各地のユーザーの声を踏まえたバランス調整やユーザビリティの向上といったアップデートを行いつつ、地域ごとの特性に合わせた現地主導のマーケティング戦略を通して、より多くのファンに「ドラゴンボール」の「なりきり体験」を届けていきます。
私にとってのパーパス
「Fun for all into the future」の中でも、特に「into the future」の部分を大事にしています。ドラゴンボールSparking! ZEROを手に取ったお客様が、「これから先も楽しみだな」と思えるような、未来につながる作品にしたい想いで制作しています。一度発売して終わりではなく、心に残って語り継がれるような、長く愛されるゲームになったら嬉しいです。



