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海外デジタル事業 ワールドワイドマーケティング体制で推進するデジタル事業

藤原 孝史  Koji Fujiwara Bandai Namco Entertainment America Inc.(BNEA)President and CEO

地域ごとに最適化されたマーケティングがもたらすワールドワイドでのデジタル事業の拡大

 デジタル事業では、家庭用ゲームのワールドワイドでのさらなる拡大を目指し、2025年3月期から日米が連動したワールドワイドのマーケティングを行う体制にしています。これにより、日米間のコミュニケーションが円滑になり、各地域におけるマーケティングプランの相互理解が深まりました。その結果、各地域メンバーとの連携強化とともに、事業のスピード感が増すなど、良い効果が表れています。
 2025年3月期は、大型ダウンロードコンテンツである「ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE」に加え、「ドラゴンボール Sparking! ZERO」といった主力タイトルが海外売上を牽引しました。「ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE」は、本編「ELDEN RING」の販売が好調の中、ダウンロードコンテンツの面白さを伝えるために各地域で発信ツールやタイミング、内容などを緻密に組み立てました。これにより、新規ファンを獲得し、「ELDEN RING」全体のベースアップにもつながりました。「ドラゴンボール Sparking! ZERO」は、プレイすることで得られる爽快感を伝えるため、北米では発売前から実施した試遊ができるイベントツアーが効果的でした。中期計画初年度となる2026年3月期は、「ELDEN RING NIGHTREIGN」「リトルナイトメア3」など、海外にも多くのターゲット層がいるタイトルにおいて、海外各地域に最適化されたマーケティング戦略を推進することで、規模の大きい欧米市場でのシェア最大化を目指していきます。
 前中期計画における各地域でのマーケティング活動を通じて、日本発IPを軸としたワールドワイドタイトルの需要の高さを感じる一方で、より細分化された各地域の市場、ターゲット層の嗜好を見極めていくことが大切だと感じました。例えば、デジタル販売を主流とする北米、パッケージ販売の需要も大きい欧州では異なるアプローチが必要となります。家庭用ゲームが欧米を最大の市場としていることを踏まえ、引き続き地域特性に合ったマーケティングやリソースの配分を戦略的に検討し、長期的な売上拡大をはかっていきます。
 世界におけるバンダイナムコの家庭用ゲームの強みとは、IPを軸としたタイトルの各地域における認知、展開状況を踏まえ、次の開発やマーケティング戦略につなげていることです。海外各地に最適化されたマーケティングの重要性が、グループ全体の共通認識として浸透することで、ワールドワイドでのさらなる事業拡大につながるはずです。まずは日本と欧米の間に立ち、迅速かつ的確な橋渡し役として連携を強めることで、タイトルそのものの魅力をワールドワイドで広げていきます。

私にとってのパーパス

パーパスはグループの普遍的なテーマであり、策定当初に比べて理解が深まったと感じています。特に、グループとステークホルダーやファンとの結束、そしてグループ内の結束を強めるパーパスの重要性を実感しているとともに、今後はよりワールドワイドで浸透することで、結束も強くなっていくと考えています。

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