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サステナビリティ鼎談

ファンを巻き込みつつ、笑顔を未来へつなぐ
「バンダイナムコらしいサステナビリティ」
を追求します。
バンダイナムコのサステナブル活動は、
前中期計画の3年間で着実に前進しました。
活動全般の統括に当たる藤田CSO
(チーフサステナビリティオフィサー)と、
関連する実務を担当するサステナビリティ推進部(以下、推進部)
所属の2名が、幅広いテーマを巡って語り合いました。
藤田 訓子
株式会社バンダイナムコホールディングス取締役
チーフインフォメーションオフィサー(CIO)
チーフインフォメーションセキュリティ
オフィサー(CISO)
CSO(チーフサステナビリティオフィサー)
竹内 麻妃
株式会社バンダイナムコホールディングスグループ管理本部 
サステナビリティ推進部
アシスタントマネージャー
小林 りか
株式会社バンダイナムコホールディングスグループ管理本部 
サステナビリティ推進部
チーフ

前中期計画において推進体制を整備

藤田:前中期計画では、グループサステナビリティ委員会・同部会とサステナビリティ推進室(現:サステナビリティ推進部)を軸としたサステナビリティ推進体制が整備され、従業員の意識や各事業における具体的な取り組みにおいても、一定の成果がありました。例えばトイホビー事業では、プラスチックリサイクルの体験学習「ガンプラアカデミア」に多くの学校にご参加いただきました。また、環境に配慮されたサステナブル認定製品は年間1,500アイテムを超えています。各ユニットや会社のサステナビリティプロジェクトとの連携、ポータルサイト等を活用した情報共有により、現場を巻き込んだ活動が活発になっています。また、サステナビリティ推進部による対外的な開示対応や社内啓発施策も、着実に前進したと思います。

竹内:毎年の開示情報のベースとなるのは、全グループ会社から上がってくる前期の活動報告です。各社との相互理解が深まったことで開示の質・量が高まり、そのことが各種媒体のサステナビリティに関する企業ランキングにも反映されています。前中期計画の助走期間が終わり、これから飛躍の時期を迎えつつあるという感触を得ています。

小林: 従業員向け啓発活動となるサステナビリティに特化したWEB社内報は2022年11月に開設され、全世界のグループ各社の多彩なサステナブル活動事例を紹介していますが、最初はなかなか読者の反応がつかめませんでした。開設後2年半が経過しましたが、今ではサステナビリティに関する理解の広がりがエンゲージメントサーベイの結果にもはっきり表れています。グループ内表彰制度「バンダイナムコアワード」にサステナビリティ賞が設けられたことも、こうした従業員の意識の変化を後押ししていると思います。

ステークホルダーを巻き込んだ活動を推進

藤田:グループのサステナビリティ方針が示すように、私たちの活動の目的は、笑顔にあふれた「バンダイナムコらしいサステナビリティ」です。今中期計画においては、IPや商品・サービスの強みを活かしつつ、あらゆる世代のファン、ステークホルダーを巻き込んだ施策を展開していきます。

竹内:ファンへの訴求で鍵を握るのは、キッズ世代への働きかけでしょう。子どもから親、祖父母世代へ浸透をはかるべく、2025年春にサステナビリティキッズサイト「サステナランド」を立ち上げました。小学校高学年をターゲットとしつつ、将来的にはさらに対象を広げていく計画です。

小林:グループ内啓発においては、毎年10月の「サステナビリティWEEK」が全社的イベントとして定着し、2024年は従業員を中心に延べ2万人以上が参加しました。さらに現在では、海外グループ会社にも活動の輪が広がりつつあります。

藤田:グローバル化時代にふさわしいサステナブル活動の在り方は、まさにこれからのテーマです。海外各エリアとの連携強化に向け、もう一段掘り下げた検討を進めていきます。

今中期計画の重点施策

藤田:サステナビリティにおける課題は事業ごとに異なる面もあるものの、グループとしては、特に脱炭素・プラスチック環境配慮・人権・情報開示の4つを重視し取り組んでいます。
 まず脱炭素に関しては、これまでの施策の進捗を踏まえ、2030年のCO2排出削減目標(Scope1/2)を、2020年3月期比35%から50%へ前倒ししました。物流を含む自社拠点の排出削減を推進しつつ、Scope3対応への準備も進めていきます。プラスチックについては、環境配慮方針を策定し、使い捨て部品の削減や代替素材の開発、リサイクル活動の拡大などに取り組んでいます。また、事業活動における人権リスクの特定・評価とともに、グループとしての人権デューディリジェンスの枠組みづくりを進めていく方針です。

サステナビリティの楽しさを通じた活動推進

小林:今後の抱負としては、定着した様々な社内施策を活用し、より多くの人々との出会いを通じて、自身の視野を広げていきたいと思います。そのうえで、「サステナビリティって面白いかも」「やってみようかな」と感じてもらえるような企画づくりに、今後とも積極的に挑戦していきます。

竹内:社会的要請を踏まえつつ「ビジネスと人権」の問題にしっかり向き合うとともに、当社グループが皆様に適切に評価していただけるよう、非財務情報開示のさらなる充実を目指します。事業サイドのコンテンツ・モノづくりと、サステナブル活動が両輪で動く理想の展開の実現に向け、グループ内外への発信を強めていきたいと思います。

藤田:エンターテインメントの力で広義のファンを巻き込み、活動の輪を広げていくことが、私たちならではのサステナブル活動です。そのためには、従業員自らが、「義務」ではなく楽しむ姿勢を忘れずに課題に向き合っていくことが必要です。1人でも多くの方々が一歩前へ足を踏み出すことができるよう、内外への積極的な情報提供、環境づくりを推進していきます。

私にとってのパーパス

藤田パーパスは私たちの存在意義そのもので、これを実現していくには事業が持続可能でなくてはいけません。サステナビリティと事業活動の両輪でパーパス実現につながるという想いで、サステナビリティを推進していきます。

竹内未来に向けてエンターテインメントをファンに届けるためには、作り手側も楽しく笑顔で働くことが重要だと考えています。人権をはじめ、サステナビリティの取り組みを進めることで、サプライチェーンの皆様とともに幸福度高く笑顔で価値をつくっていきます。

小林パーパスはサステナビリティとも親和性の高い言葉だと捉えています。笑顔、楽しいという感情が、地域や時代を超えてすべての人に届くような施策を進めていきます。

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