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グローバル事業の拡大 幅広い商品展開を軸に、成長する中国におけるトイホビー事業

大山 高慶  Takayoshi Oyama Bandai Namco Entertainment(Shanghai)Co., Ltd.Vice President

変化の激しい市場特性を捉え、スピーディな事業展開で成長をはかる

図:アジア地域におけるグループ全体の売上高推移 中国におけるエンターテインメント市場は拡大傾向にあり、当社トイホビー事業においても2025年3月期(前期)業績が増収増益を達成し、事業は成長を続けています。一方で、市場環境としては現地の競合他社が増加するとともに競争が激化しています。
 トイホビー事業の強みとして、現地ファンと親和性の高い日本IPの多彩なラインナップとともに、自社開発・自社生産で幅広い商品展開をしており、これが大きな優位性となっています。玩具、プラモデル、フィギュア、カプセルトイ、菓子など、様々な事業カテゴリーにおいて市場での存在感を増しています。
 中でも、2023年から展開を強化した菓子事業は順調に拡大しています。主力は、「クレヨンしんちゃん」の人気を背景としたチョコビの販売です。地域の嗜好性に応えて独自のフレーバーを展開するなど、中国市場の特性を強く意識した商品開発に注力するとともに、新たな商品開発にも可能性を広げ、事業拡大に努めていきます(P.62~63も併せてご覧ください)。
 さらに、中国市場においても最大のIPである「ガンダムシリーズ」は、認知度が順調に向上しています。「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」の劇場版も公開され、ファン層の広がりを実感しています。商品・マーケティング展開としては、前期にガンプラのフラッグシップショップである「THE GUNDAM BASE」を新たに3店舗オープンし、継続的に出店を拡大しています。2025年9月末時点で、中国内地において合計12店舗に達する見込みです。加えて期間限定でポップアップストアを展開するなど、ガンプラの販売が好調に推移しています。ガンダムの事業基盤の構築は順調に進捗しており、今後も「THE GUNDAM BASE」の新規出店や、展開5周年を迎えた中国市場向けフィギュア「QMSVシリーズ」のさらなる拡大、新規で「BN FIGURE Qシリーズ」への現地オリジナルのガンダム商品の投入も進めていきます。
 このほか、地産地消の観点で中国市場独自のIPやオリジナル商品の展開強化に向け、現地発IPの活用を拡大するとともに、中国におけるトイホビー事業としてのオリジナルIP創出にも挑戦を続けていきたいと考えています。
 中国市場は消費者のライフスタイルの変化が速く、スピード感を持った展開が非常に大切です。市場特性を深く理解し、ユーザーニーズを丁寧に捉えて商品企画に活かしていく必要があります。今後は、企画力の強化とともに中国発の商品をアジア周辺地域から、グローバル全体へも展開できる体制を整え、さらなる成長を目指していきます。

私にとってのパーパス

中国におけるバンダイナムコグループの認知度はまだまだ伸びる余地があります。中国マーケティングを担う立場として、約14億人という人口の多い中国全土で「もっと広く」価値を提供し、より多くの方にファンになっていただくことを目指します。

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