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サプライチェーンマネジメント

基本的な考え方

世界各国に拠点を有し、多様なステークホルダーとモノやサービスをやり取りしながら事業を営むバンダイナムコグループは、バリューチェーンのなかで生じる環境への負荷や社会への悪影響を最小化し、より良い社会づくりに貢献することも企業としての使命と考えています。とりわけ、おもちゃやゲームなどの商品を製造販売するメーカーとして、調達先において生じうる環境・社会面での課題の把握と対処に注力しています。

取り組みの一環として、「バンダイナムコグループ行動規範」と、その実践指針となる「バンダイナムコグループ 取引先ガイドライン」を定め、調達先を含む取引先の皆さまに共有しています。これらはグループの全ての役職員・従業員とともに取引先の皆さまにも遵守いただきたい内容を示したもので、法規制の遵守や人権の尊重について盛り込んでいます。

このほか近年では、EUのサステナビリティ開示規制であるCSRDへの対応も視野に、主要事業のバリューチェーンの全体像把握に努めています。バンダイナムコグループが社会や環境とどのように関わっているのかを明確にすることで、より実効的な取り組みにつなげていきたいと考えています。

Corporate Sustainability Reporting Directive(企業サステナビリティ報告指令)。EU域内の大企業・上場企業にサステナビリティ情報の開示を義務付けている。その際、企業がサステナビリティ上のどのような影響を誰に対して与えているか、またどのような影響を受けているかなどを開示することが求められる。

主要事業のサプライチェーン

デジタル事業のサプライチェーン例

図:バンダイナムコのデジタル事業におけるサプライチェーンの一例です。デジタル事業では、社内外のクリエイターがさまざまなゲームを開発し、そのコンテンツを主に二つの方法でお客さまにお届けしています。一方はサーバーを通じたスマートフォンアプリゲームやダウンロードコンテンツ、もう一方はDVDやブルーレイなどゲームソフトで、店舗やEコマースなどで販売しています。

トイホビー事業のサプライチェーン例

図:バンダイナムコのトイホビー事業におけるサプライチェーンの一例です。トイホビー事業では、取引先の皆さまによる原材料の調達・製造、バンダイナムコグループによる品質チェックを経た商品を、店舗やEコマースを通じて、お客さまに届けています。

取引先の皆さまに行動規範を共有

バンダイナムコグループは、すべての役員・社員が遵守し、また取引先の皆さまにも遵守していただきたい行動原則を取りまとめた「バンダイナムコグループ行動規範」を2025年4月に制定しました。この内容を取引先の皆さまに共有するとともに、本行動規範を実践いただくうえでの指針として「バンダイナムコグループ 取引先ガイドライン」を制定、周知を進めています。

バンダイナムコグループ行動規範

バンダイナムコグループは、すべての人々の人権を尊重するとともに、Bandai Namco’s Purpose「Fun for All Into the Future」のもと、「夢・遊び・感動」でつながる笑顔あふれる未来を世界中のすべての人と共に創りつづけるために、次の規範を制定し、これに基づき行動します。

法令・社会規範の遵守

高い倫理観をもって、あらゆる法令・社会規範を遵守します。国や地域の特性を踏まえ、その独自の文化や慣習・ルールを尊重するとともに、「よき企業市民」として、事業活動を通じて文化の発展に貢献し、豊かで明るい健やかな生活の実現に寄与します。

尊重しあえる社会の実現

バンダイナムコグループに関わるすべての人が、お互いを尊重しあえるよう、人権尊重に向けた取り組みを推進するとともに、誰もがいきいきと働ける職場環境を実現し、社会と企業の持続的な発展を目指します。

地球環境との共生

地球環境に配慮した事業を推進することが、社会と企業の持続可能な発展の実現に欠かせないことを認識し、様々なステークホルダーとともに、地球環境との共生を目指します。

公正・公平な取引の遵守

自由な競争のもと、公正で公平な取引を常に行い、取引先の皆さまとの相互理解・信頼関係を構築します。

適正な商品・サービスの提供

お客さまの安心・安全を第一に考え、適正な倫理規範のもと、品質や安全性が確保された商品・サービスをパートナーと一体となって提供し、顧客満足度の向上に努めます。

知的財産の適切な活用と保護

重要な経営資源であるIP(キャラクターなどの知的財産)を適切に活用・保護することにより、エンターテインメントの持続的な発展に寄与します。

情報の適切な開示

社会とのコミュニケーションを図ることに努め、すべてのステークホルダーに対して、経営の透明性を確保するために、適切かつ信頼性のある企業情報を、隠蔽することなく、適時かつ公正に開示します。

情報・資産の適切な管理・保全

会社資産の使用に当たっては、公私の区別をわきまえて、適正に使用し、企業活動に伴い取得する顧客情報・個人情報・企業活動から生じる機密情報について、その重要性を十分に理解し、情報漏洩をしないことはもちろんプライバシーにも配慮するとともに、有事が発生した際にはいち早く事業を再開できるよう適正に管理し保全します。

バンダイナムコグループ行動規範283KB

取引先ガイドライン1.7MB

責任ある調達に向けた取り組み

グループ各社の主な取り組み
社名 取り組み
バンダイおよび
BANDAI SPIRITS
  • 【共通】日本国内向け製品を生産するすべての海外最終梱包工場(2022年度は約270社)にて、以下いずれかの監査を実施
    1. (1)品質監査とCoC(Code of Conduct)監査を一元化した「BANDAI Factory Audit(BFA)」※1
    2. (2)SMETA(Sedex Members Ethical Trade Audit)やICTI(国際玩具産業協議会)などの第三者CoC規格における「CoC(Code of Conduct)」の項目に基づく監査
  • 【BANDAI SPIRITS】BFAまたは第三者規格に基づく認定取得のない工場に対し、独自の「BANDAI SPIRITS最低要求監査書」を基準とした監査を実施し、人権に関する要求事項について確認
BANDAI (SHENZHEN) CO., LTD.
  • 「ICTI Ethical Toy Program」※2に基づく認証を受けた工場と取引(2023年度に取引した欧米向け製品の一次工場はすべて認証済み)
  • サプライヤーカンファレンスを開催し、強制労働の防止や現代奴隷の撲滅などを含めた法令遵守や労働環境向上について情報を共有
バンダイナムコアミューズメント
  • サプライヤーとの取引開始時に、「強制労働」「児童労働」「労働時間」「賃金及び手当」「懲罰」「差別」「環境保護」の項目に関して違法行為がないことを必ず確認
  • 新規に取引を行う業務用ゲーム製品の組付工場に対し、就労環境を含む確認項目についてヒヤリングを実施
  • 必要に応じて新規および既存の取引のある工場の監査を実施(2022年度実績:既存の取引工場に対し2件の監査を実施)

※1「強制労働」「児童労働」「労働時間」「賃金及び手当」「懲罰」「差別」などに関する基準の遵守を宣言した「バンダイCOC宣言」を基本方針とし、独自の「BFAマニュアル」に基づいて行う監査

※2国際玩具産業協議会(ICTI)が玩具メーカー向けに定めた統一基準。強制労働や人身売買、児童労働などの禁止を監査項目に含む

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