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日本発の「くじ文化」を世界へ——
「一番くじ」が切り拓く、
ファンとの新しいエンタメ体験

profile

坂斉 智Satoshi Sakasai

株式会社BANDAI SPIRITS
ロト・イノベーション事業部
WEB・プロモーションチーム
マネージャー

林 典子Noriko Hayashi

株式会社BANDAI SPIRITS
ロト・イノベーション事業部
企画第五チーム
マネージャー

川上 敬広Takahiro Kawakami

株式会社BANDAI SPIRITS
ロト・イノベーション事業部
海外マーケティングチーム
マネージャー

「一番くじ」の始まりと好調の背景

 「一番くじ」の原点は、景品事業のさらなる拡大の一環として、1996年に空気の力を利用する風力抽選機の中に舞う三角くじを引くという、くじ券による販売方式で誕生しました。その後、「もっと日常の中で楽しんでもらえる形はないか」という想いから、2003年、生活動線上にあるコンビニエンスストア(以下、コンビニ)への導入を機に、くじ箱からくじを引く仕様が確立し、全国へと広がっていきました。店頭で最後のくじを引くと、特別なラストワン賞が手に入る仕様も特徴です。
 コンビニや書店などへの導入により業績を拡大してきた「一番くじ」ですが、近年での大きな転換点の1つがコロナ禍でした。外出が制限される中で、身近にあるコンビニでキャラクター商品を購入できる「一番くじ」がエンターテインメント商品として多くの方に認知していただけたことが、さらなる成長のきっかけになりました。さらに「推し活」の一般化とともに新たなファン層が流入してきた背景があります。

企画力とIP選定

 好調を支える柱の1つが、データに基づく企画力です。くじの半券にあるダブルチャンスキャンペーン応募によるアンケートを通じて、ファンのニーズをリアルタイムに近い形で収集、反映する仕組みにより、ファンからの要望に沿ったIPの商品化に近づけていると捉えています。
 IP選定においては、その時流行りのIPではなく、1年後に旬を迎えるIPを見極めることも重要です。また、「一番くじ」ならではの強みとして、フィギュアやステーショナリーなど様々なカテゴリーによる複数の賞で構成されるラインナップを通じてIPの世界観を表現できる点が挙げられます。企画においては「このIPらしい」と感じてもらえる構成を大切にしており、A賞からラストワン賞まで物語のストーリーがつながるよう設計しています。

販売チャネルの多角化

 「一番くじ」の販売チャネルは、コンビニを軸とした様々な販売店から、オンラインや公式ショップへと拡大しています。当社の「一番くじONLINE」は店頭の販売方法をほぼ完全再現し、くじ箱を探す(お店を探す)ところから、くじ券をめくるペリペリ体験、ラストワン賞の仕組みまで忠実に反映しています。また、2020年に立ち上げた公式ショップは情報発信と体験の拠点として機能しており、2026年5月時点で全国61店舗まで拡大しています。公式ショップを入口に新規ファンにも「一番くじ」の魅力を知っていただき、その後コンビニなど既存の売り場で継続購入してもらう、という嬉しい流れが生まれています。

女性ファンの拡大と価格設計

 かつて男性向けIPを多く展開していた「一番くじ」は、今や購入者の男女比がほぼ半々にまで変化しています。推し活カルチャーの広がりとSNSの普及を背景に、アーティスト系、SNS発のIP、企業コラボなど、女性に興味を持っていただく分野を継続的に探りチャレンジし続けてきました。新規ユーザーへの入口を広げるうえで価格設計も重視しており、「一番くじちょこっと」レーベルは通常の「一番くじ」よりも低価格に設定。販売筐体「ICHIBAN CUBE」は2026年7月から約100台全国展開を予定しています。対面でくじを引くという心理的ハードルを下げ、タッチパネルで気軽に引けるといった買い方の選択肢を広げます。液晶画面上ではくじ券をペリペリめくるアニメーションも再現しており、「めくる体験」の本質も大事にしています。

一番くじ倶楽部を通じたファン体験の設計

 「一番くじ」の魅力は、商品を手に入れることだけにとどまりません。店舗検索機能で欲しい商品を求めて店舗を探したり、ファン同士がつながったりするなど、「探す楽しみ」「引く楽しみ」「人と繋がる楽しみ」という一連の体験が「一番くじ」ならではの価値を生み出しています。

海外展開と今後の展望

 「一番くじ」の販売は国内だけにとどまらず、アジアを中心に海外展開が進んでいます。現状の海外における売上規模はアジアが最大で、他エリアに広げている段階です。海外展開における戦略の柱は、公式ショップを旗艦店とし、国内と同様に「体験できる場所」を用意することで認知と販売を拡大させることです。今後は、日本のくじ文化そのものを、「一番くじ」という独自の体験を通じて世界へ届けていきたいと考えています。

message

坂斉

「一番くじ」は、日本独自のエンタメ文化だと思っています。国内での認知度を高めつつ、インバウンドで日本を訪れた海外の方が「一番くじ」を楽しみ、そこから海外に広がっていく、という流れになると嬉しいです。

林

お客様のニーズにもっと応えていきたいという想いがあります。「一番くじ」という枠を超えた場所でも、「一番くじ」を展開できるようになっていきたいです。

川上

日本のくじという文化そのものを、世界へ広げていきたいというシンプルな想いで、今後も「一番くじ」を世界に拡大していきます。

私にとってのパーパス

坂斉 智

お客様へ一方的に何かを提供するのではなく、私たちもファンとして一緒に何かを作り出していく、その双方向性が大事だと思っています。

林 典子

「これをやったら楽しいだろうな」とファンが思えるものを作ることが何より重要だと考えています。

川上 敬広

エンターテインメントを超えたエンターテインメントを目指していくことだと理解しています。

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