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資源・原材料の持続可能な利用

持続可能な循環型社会の実現は企業の責務です。海洋汚染や生態系へ悪影響があるプラスチックごみの発生抑制や原材料の見直し、廃棄物の削減が一層強く求められている現在。バンダイナムコグループは天然資源をはじめとした原材料の使用削減と効率的な利用に加え、廃棄物の発生抑制・削減に取り組みます。

廃棄物削減・リサイクルにおける取り組み

循環経済へのさらなる取り組みを促すパートナーシップに参加

バンダイナムコグループは、循環経済への取り組みを促進する官民一体の枠組みである「循環経済パートナーシップ(J4CE:Japan Partnership for Circular Economy)に参加しています。

本パートナーシップは、循環経済への流れが世界的に加速するなか、企業を含む幅広い国内関係者の循環経済へのさらなる理解を醸成し、取り組みを促進することを目的として、官民連携を強化すべく発足されました。2023年11月現在、172の企業と19の団体が加盟しています。

バンダイナムコグループではJ4CEメンバーとしての活動を通じて、循環経済に関する情報共有ネットワークの形成を図るとともに、循環型社会の実現に向けた取り組みの加速を目指しています。

「ガンプラリサイクルプロジェクト」で循環型社会に貢献

バンダイナムコグループ4社(バンダイナムコホールディングス、BANDAI SPIRITS、バンダイナムコアミューズメント、バンダイロジパル)の共同企画として、「ガンプラリサイクルプロジェクト」を2021年4月よりスタートしました。本プロジェクトでは、ガンダムシリーズのプラモデル「ガンプラ」のランナー(プラモデルの枠の部分)を回収し、最先端技術である「ケミカルリサイクル」によって新たなプラモデル製品へと生まれ変わらせることで、ファンの皆さまと共に循環型社会の形成に貢献していくことを目指しています。

集まったランナーは、BANDAI SPIRITSのプラモデル生産工場であるバンダイホビーセンターに輸送し、同工場の製造工程で排出されるプラスチックと合わせて、一部をケミカルリサイクルの実現に向けた実証実験用の材料とし、残りをマテリアルリサイクルとサーマルリサイクルにより再活用します。

2022年度における回収実績は約21トンとなりました。

©創通・サンライズ

ガシャポンカプセルのリサイクルを推進

バンダイナムコグループでは、2006年からガシャポンのカプセルの回収・リサイクルを実施しています。さらに2021年には、取り組みをさらに拡大すべく、バンダイ、バンダイナムコアミューズメントおよびバンダイロジパル3社合同での「ガシャポンカプセルリサイクル」を開始しました(2022年度回収実績:約30トン)。

回収した空カプセルは、カプセルの原料となる「ペレット」(リサイクルペレット)の状態に戻され、通常の「ペレット(バージンペレット)」との混合、成型を経て、再びカプセルとして生まれ変わります。現在リサイクルペレットは約20%の割合で配合されています。

また、「ガシャポンのデパート」「ガシャポンバンダイオフィシャルショップ」では、空カプセル回収ボックス「ガシャポイントステーション」を施設内に設置し、お客さまに楽しんでいただきながら空カプセルを回収できるよう工夫しています。

一方、バンダイは石油由来のプラスチック使用量削減を目的に、2021年からガシャポンのカプセルへのリサイクル材の導入を開始しました。そのほかにも、従来2種類だったカプセルの構成素材を、リサイクルしやすいようポリプロピレン1種類にするといった改良も行っています。

2022年には、紙を主原料とする「マプカプセル」のテスト導入も開始しました。今後も研究を進め、石油由来プラスチックのさらなる削減に取り組んでいきます。

素材の半分に紙パウダーを使用した「マプカプセル」

フードロス削減に向けた取り組み

バンダイでは、社会的課題であるフードロス削減に向けた対応の一環として、主力菓子商品である「釣りグミ」「トレーグミシリーズ」「ラムネ」「デザート」において各種検証実験を繰り返し行い、5年にわたる研究の結果、賞味期限の延長を実現しました。さらには生産工程における製品と原材料のロス削減、販売期間の延長などに取り組み、年間10.5トンのフードロス削減を実現しました。

フードロス削減を実現した「釣りグミシリーズ」「キャラパキ発掘恐竜チョコ」
©BANDAI

ライブ会場で古着回収、新たな什器へリサイクル

2023年3月に開催した「THE IDOLM@STER SHINY COLORS 5thLIVE If I wings.」の会場では、来場者から不要衣類を回収する取り組みを実施。会場に来場するファンの皆様に呼びかけ、会場に設置されたボックスにて古着を回収しました。

なお回収した衣類は再利用可能な新素材へ再生され、「THE IDOLM@STER SHINY COLORS 5.5th Anniversary LIVE 星が見上げた空」でパネルとして再利用しました。

ライブ会場に設置した古着回収ボックス
回収した衣類を再利用したパネル

廃棄部材の分別活動を強化し、リサイクルを推進

業務用ゲーム機を取り扱うバンダイナムコテクニカでは、限りある資源を未来につなぐため、2010年からリサイクルの取り組みを推進しています。メンテナンス等の作業の過程で排出された金属類、基板類、配線、HDDなどの分別を徹底し、2022年度は約6.6トンの素材や部材をリサイクルしました。

分別によりリサイクルされる基板類

廃棄部材のリサイクル量推移

廃プラスチックの再資源化への取り組み

アートプレストでは、2017年から、工場で排出されるプラスチックの再資源化に取り組んでいます。工場の生産ラインで発生する包装パッケージの廃材などを、提携するRPF(廃棄物固形燃料)生産工場へ委託しています。

RPFは、マテリアルリサイクルが困難な古紙および廃プラスチック類を主原料とした高カロリー固形燃料で、石炭を燃焼した場合に比べ、同じ熱量を得るのに温室効果ガス(CO2)排出量を3分の1削減する効果があります。廃プラスチック類のRPF化は、エネルギーリカバリー手法としてプラスチック新法では再資源化などに規定されており、アートプレストでは、2022年度、約71トンの廃プラスチック類をRPFとして再資源化しました。

Refuse derived paper and plastics densified Fuel (廃棄物固形燃料)。石炭やコークス、重油等の化石燃料の代替燃料として、大手製紙会社(発電・製造プロセス)、石灰会社・バイオマス発電所(助燃利用)などで高効率熱利用される。

RPFとして再資源化を進める廃プラスチック類
※写真協力:(株)エコ・マイニング
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